〈30〉グン グン さん
晩年のピカソがそうであったように、グングンさんのアートは「ミニマリスト(筆のタッチや線を最小限で表現するシンプルアート)」を追求しています。もともとバリの伝統絵画である細密画は好きではなかったので、迷うことなく最初から彼独自のミニマリスト・ワールドを形成。迷いのない、のびのびとした筆のタッチが気持ちいいですね。勢いのある筆の流れで表現されたバリの踊り子は、日本の書道にも通じるところがあり、共感が持てます。

■プロフィール
1963年11月27日生まれ。出身地:ウブド ニュークニン村。幼い頃から彫刻家である父の影響で彫刻を学ぶ。20才から法律を4年間学んだ後、デンパサールにある国立芸術大学 (ISI) でファインアートを専攻。'89、バリポストに描かれた彼のマンガを観た奥村氏より日本へ誘われ、「エバーグリーンフィルム」で3か月間制作を手伝う。その後フリーランスでデザイナー、マンガ家、ジャーナリストとして活動。'97から本格的にアートを志す。'98にバリのグランドハイアットで初めて個展を開催。以後も精力的にエキジビションを展開中。

■問い合わせ/連絡先
Museum Pendet
Nyuh Kuning, Ubud
Tel : 081-338-478308
E-mail : gunguntok@telkom.net

「Red Challygraphy」W50×H110cm /枚。


「6Dancers」W100×H100cm。

「9Dancers」W100×H100cm。

「Legong Kembar」

「Legcina」

「Sulingkepres」

彼自身の似顔絵と、それを背負っているのはシンボルキャラクターの「I Brewok(バリ語で髭面の意)」

風刺マンガ。輸入品が増え生活が変わってきたことをひねったもの。

風刺マンガ。バリ島でビジネスしている外国人達を皮肉ったもの。

ヌサドゥアにあるニッコーホテルのロビーに飾られている彼のミニマリスト・アート。

ウブドのニュークニン村にあるペンデットミュージアムはグングンさん所有。他のアーティストの展覧会も行なわれる。


みわきち:グングンさんって実はペンネームなんですよ。バリ人のアーティストでペンネームの方は珍しいですよね。アートもミニマリストだから名前もそうしたそうです!

つよし:シンプルですが表情豊かな線の動きによって、人の動きが巧みに表現された絵。無駄な線が存在していません。そのミニマリスト的なアプローチの裏には、バリ語の文字の線がバリダンスの動きに似ているという彼独自の発見があったそうです。確かに文字がエネルギッシュに踊っているようにも見えますね。

みわきち:マンガは社会風刺等、誰でも意味がわかるようにアイデアをひねったりするのが疲れるそうです。でもアートは自分の中から出てくるものを表現するだけだから、ある意味ラク。そんな気持ちが自由で生き生きしたカリグラフィから感じ取れますね。