1. 染物と織物


 「インドネシアは知る人ぞ知る染織の宝庫。ろうけつ染めのバティック、かすり織物のイカットなどのインドネシア語は、今や世界にも通用する染織用語…」などとカタログなどには書かれていますが、布というものは、どこのモノだろうと自分が気に入ればOKで、使い方は持ち主次第。ウンチクなどどうでもいいのかもしれないですね。でも、それでは話になりませんので、初回はとりあえず「入門編」、染物と織物の違いをお話ししましょう。

 布に興味はなくても、バティックやジャワ更紗という言葉を耳にしたことはありませんか?これらはインドネシアを代表する「染物(そめもの)」で、材料となる生地(布)に模様を染め上げて仕上げた布のこと。それに対して「織物(おりもの)」は、染め上げた糸を一本一本交差させて布に織り上げたものです。かすりにあたる「イカット」や、豪華絢爛に金糸で織り上げられた「ソンケット」などは、インドネシアの織物の代表選手。簡単に言えば、布にしてから染めるか、糸を染めてから布にするかなんですけど。あなたが買ったお土産の布は織物ですか? 染物ですか?

 バリ島はインドネシアの布が一同に集まる場所でもあるので、お気に入りの一枚を見つけてみませんか。きっと旅の思い出になるはず。今回から始まる布の話、さてさて、いつまで続くやら・・・・とりあえず、ちょっと布の世界にふれてみましょう。

手紡ぎのたて糸とよこ糸に模様を染色し、丹念に織り上げたバリの織物グリンシン(経緯絣)

ジャワ更紗の名産地ラスム(ジャワ島北岸)の匠の技がひかる、手描きのろうけつ染め




*このページに掲載された記事は「H.I.S.バリフリーク 2007年 9号」のものです。


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