9. 絞り染め

 日本でも時折目にする絞り染めは、インドネシアでも古くから親しまれてきた染め方で、布を締めたり、絞ったりすることによって、染料が浸み込む部分と浸み込まない部分とに染め分けられ、模様が出来上がっていくというものです。この素朴な染色法は、世界の各地で目にすることができますが、インドネシアでも、スマトラ島、スラウェシ島、ジャワ島、バリ島など、広い地域で見ることができます。

 特にスマトラ地方の「プランギ」と呼ばれる絞り染めの布が有名ですが、「プランギ」はインドネシア語では「虹」を意味し、英語で「レインボー・クロス」と呼ばれることもあるようです。布にかかった虹は2つとして同じものがありません。空にかかった虹のように布に浮き上がった絞り模様を見ていると、どこか懐かしい気持ちになります。バリ島でも素敵な“虹布”を手にしてみてください。

モチーフに合わせて布を縛り、染液に浸けて染める。絞った部分が防染され、縛り重ねると色分けもでき、縛った部分を解くと模様が現れる。右側が絞った状態の布。

スマトラ島のパレンバンで作られた、色鮮やかな絞り染め「プランギ」

絞り染めに金泥で模様が描かれた「ドドット」と呼ばれる布。中部ジャワの王族の婚礼や儀式などで着用される男性用の腰布。通常のバティックより大きく、2mから4mの長さと幅があり、重量感たっぷり。

一針一針、縫い縛られた細密な絞り。こちらはバティック(ろうけつ染め)との贅沢なコンビネーション。天然の藍染で仕上げられている。




*このページに掲載された記事は「H.I.S.バリフリーク 2008年 No.6」のものです。


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