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リンボ界って知ってます? ウィニコットいうイギリスの精神分析医が提唱したもので、大人になって忘れてしまう子供時代などの大切な宝物は捨てられるのでなく、実はリンボ界というところにおいて置かれるそうです。面白いでしょ? いいないいな、リンボ界行ってみたい。
さて、この間、恒例のジョグジャカルタへのツアーを行いました。今回は聖なる短剣の歴史を持つジャワ島ならではのイベントもあり、何百年続く中で唯一残っている職人であるおじい様を尋ねました。もちろん大統領から表彰された国宝級の方です。ちょうどジョグジャカルタ王様の最後の短剣を作り上げたところでした。この方に短剣を作ってもらうのはもちろん大変なことで、値段も半端じゃないんですが、すでに数年先まで予約でいっぱいなんだそうです。つまり、それだけ力のある聖なる短剣が出来上がるというわけなんです。
その短剣は依頼者にぴったりのものを作るために、生年月日なども考慮し、作り始める「日時」までもすべて細かく割り出して制作していきます。半年以上かかるその制作詳細を聞いている私たちは、ただただため息がでるばかり。何故ならあまりにも気の遠くなるようなすごい工程なのです。彼はもちろん断食をしたりしながらそれを作り上げるわけです。実用的で無駄を省いた生活を良しと考えている現代人にとって、手間をかけるというのはやはり伝統文化のものですね。どれだけ手間をかけるか、どれだけ無駄と見えてもそれを省かないか、これが伝統の醍醐味ですもの。こういう文化風習に支えられている心や魂というもの自体が、とても意味のあるものなのだと改めて考えさせられました。
そして今回はサイキックな方にイロイロな質問をする時間もとりました。以前のツアーでも、とあるサイキックな老人に会いましたが、参加者のひとりが仕事のことを訊いたときに「**を何日間食べてごらん」と言われ、その通りにしたらいきなりの抜擢で急出世した人もいましたっけ。今回もみなさん色んなアドバイスをもらっていましたから楽しみです。
そしてもうひとり、透視で体の中まで見える方にも会いました。ロシアのナントカさんという方が透視で相手の体の悪いところなどすべて指摘すると今日本でも話題になっていますが、このジョグジャカルタの人は実は十年以上も前に日本のテレビにも出ました。当時私が通訳した縁で仲良くなりましたが、彼の透視力はインドネシア一と言ってもいいくらい。試しに私が書くものを透視するといったお遊びのときも、書くそばからそれを瞬時に全部読んでいきましたもの。彼のこの能力は、もちろん見せるのが目的ではなく、独自に開発したエクササイズを通してみんなが健康になるのを指導していくときに、相手の体の内側が見えるとよりやりやすいといった理由で使われています。また、目の不自由な人たちに透視するためのエクササイズを教えているのも、素晴らしいことだと思います。こういうのって日本では考えていないですよね。彼のエクササイズを2日間みっちり学んで、私も体が非常に軽く感じたのを覚えています。
ある夜はミュージアムで曼荼羅の形に配置した神秘的な瞑想のセッションを行いました。これは芸術大学の教授や講師たちで形成される特別なガムラン音楽のライブと、ゆったりとした動きを伴ったメディテーションです。このセッションを行うと大抵何かが来ると言われ、その場で色んなものを見たり感じたりすることが起こるので、必ずサイキックリーダーが安全のためにもその場をコントロールするよう同席しています。この何かが来るとかを「え? なにが?」と思う方も多いでしょうけれど、今回の参加者の皆さんも色んな体験をしたようです。
私の友人がこんな言葉で表現しています。
「ジョグジャに住み始めたときは現地の人たちのスピリチュアル関係の話を聞いては『またまた〜嘘でしょ』とか信じなかったけど、長年住むと『あ〜そういうことあるだろうね』と、どんなことでもごく自然に考えられるようになった」。
これってすごいことですよね。価値観が百八十度変わったっていうことですから。
ジョグジャカルタで一週間過ごした私たち一行、総勢二十名は、最終日にはジープに乗って民家の点在する村や、森を駆け巡るというアクティビティを楽しんだ後、最後の晩餐は涼しい高地で暖かい鍋をつついて楽しみました。そのみんなに「ここ気に入りましたよ」と、ジョグジャカルタをお気に入りのひとつに加えてもらえたようで私は嬉しいです。
バリ島と違ってジャワ島は、お洒落な洋服店や可愛い雑貨屋さんやステキなスパはないので、女の子の楽しめるところが少ないように思うでしょうけれど、しっとりしたミステリアスなものはたくさんあります(ボロブドール遺跡やプランバナン遺跡もそうですが)。私はジャワの文化や芸術がとても好きです。私にとって価値観に影響させるリンボ界に行くような感じなのです。
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