エイム インドネシア>神々のささやき 〜魅惑入門〜


第9回:ミステリアス


 インドネシアにはクリスと呼ばれている短剣がありますが、これは様々な力を持っているものとしても有名です。飾り用のものから精霊などが宿っているものまであり、サイキックな人の家には必ずといっていいほどこの短剣が置かれています。雨を避けるもの、土地を守るもの、事業を成功させるもの、願望を叶えるもの…などなど、目的もいろいろあります。

 ジョグジャカルタでA氏に話を聞きながら、めったにお目にかかれないような短剣を見せていただきました。彼が所有しているような、精霊が宿っている短剣には普通、隕石が使われています。そういった隕石がどこに落ちるのかを告げるサイキックな人もいるそうですが、プランバナン遺跡の近くではよく見つかったと聞いたことがあります。

 普通のお守りなどと違う点は、中には明らかに精霊が宿っているということでしょうか。以前、私が写真を撮ろうとしたときに煙が出た短剣がありました。つまり「撮るな」というのです。あるとき私の友人が写真を撮ったら、短剣の写真だけ短剣全体が映るパノラマになっていたと見せてくれました。しかしそのカメラにはパノラマ機能はついてなかったのです。面白いと思いませんか?
 ですから、特にサイキックな方たちは、短剣をまるで生きているもののように扱うことがよくあります。何をするにしてもお伺いをたてるわけですね。決して対物という意識では接しません。丁重に扱っています。

 以前、ある方にある経路で、魂が宿っている短剣をいただいたことがあります。短剣は金属ですから、トランクに入れてもどこに入れても空港のセキュリティチェックで写ります。本物の短剣は直にスタッフに預けなくてはいけません。しかし「こういうものは写らないから心配するな」と、そのサイキックリーダーに言われたので、試しに恐々通ってみると、本当に写らないんですね。見てもそこには短剣は写ってないんです。たとえ写っていても、そのときの係の人には見えなくなっちゃうのでしょうか。
 きっと意外に写るものではないのだろう、とタカをくくった私は、あるとき友人がおみやげ物屋の短剣を買ったので、「トランクに入れておいても大丈夫よ」といい加減なことを言ったら、空港で荷物を通したときにはっきり写ってしまい、「出せ」と言われて、その場でトランクをあけて荷物をひっくり返すという大変な目にあった経験があります。
 短剣と一緒にもうひとつ小さなものもいただきました。短剣は持ち歩くのに大変だけど、小さなそれは持ち歩けます。もちろん精霊入りです。しかし私は全くケアしないんですね。どんなに力のあるもので、サポートしてくれるものだとわかっていても、自分はケアを怠るみたいです。信じていないわけではないのですが。
 それでも律儀に、インドネシア渡航の際には常にバッグに忍ばせていました。すると、あるときから空港でひっかかるようになりました。出せと言われたことも何度もあります。ですから、自分でもうすうす「中にいた精霊がいなくなったんだな」と感じていました。そりゃあそうでしょう、何もケアされないところなんかいたくないですよね。

 A氏に私の持っていたものを見てもらいました。するとすぐに、「これは宿っていたものだろう、しかし今はもういなくなっている」と言われてしまいました。やはりそうでしたか、まッ、いいでしょう、と思っていたら、「戻ってくるようにやってみるか?」と、意外なことを言ってくれましたので、そういうことなら話は別だと思い、お願いしました。
 すると、反応は弱いですけど(片足くらいですかね?)戻ってくれたようです。その証拠に、そのとき乗った帰国便のどれにもひっかからずに日本まで来ましたもの。どうです! 偶然とはいえ面白くないですか? 年配の大人が真顔でそういうことをするんですよ。どういう力が働いちゃうのでしょう。いずれにせよミステリアスな世界です。

 ミステリアスといえば、ジョグジャカルタに「サンビ・サリ」というヒンズー遺跡があります。まだ観光客もほとんど知らない、地中に埋まっていた大きなヒンズー遺跡ですが、実は素晴らしく綺麗です。どうして見つかったかというと、ある農夫が土地を耕していたら石にあたったので静かに掘ってみたら遺跡の上突端が地中から出てきました。何十メートルも深く20年ほどかけて全部掘り起こしたら、そこにはとても美しいヒンズー遺跡が存在していたわけです。8世紀くらいのものですが、12世紀のメラピ山の噴火で埋まってしまったのでしょう。まだ出てきたばかりの美しい遺跡です。
 実はこの農夫は夢をみました。老人が現れて、「畑の下に大きな石があるから掘ってご覧」というお告げがあったそうです。おとぎ話みたいです。しかしジョグジャカルタでは、サイキックの方が地中に埋まっている遺跡を本当に見つけ出してきているんですよ。そしてそういう人のところにダライラマも会いに来ているんです。今年は6月にそんなミスティック世界を覗く、恒例のジョグジャツアーをやろうと考えています。





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