4頭共、どこからともなくひとりでビーチにやって来た。右下のいちばん小さいコが新入りらしく、常連の3頭に囲まれていたが、すぐに仲良くなって遊んでいた。みんな放し飼いの飼い犬たちだ。

8. 夕暮れのクロボカンビーチ

ビーチで出会ったワンコ達

好きな飼い主と一緒にお散歩に来るコ、近所の家からひとりで来るコ。夕方になると、ビーチにはたくさんのワンコたちが集まって来ては、思い思いに楽しんでいる。

■ビーチで出会ったお犬さま

バリ犬:くろっぴい(♂)、ポキ(♂)、ボーディ(♂)
ゴールデンレトリーバー:ロミオ(♂)、ジュリエット(♀)
アメリカン・コッカースパニエル:チコ(♂)
ミックス:らっきょ(♂)
その他の皆さん

 日本と違って、「犬は二メートル以下のリードに繋留しておかなくてはならない」などという法律のないバリ島では、放し飼いにされている犬が多い。彼らは暑い日中は日陰でゴロゴロしていても、夕方になると元気にビーチにやってくる。って、もちろん、海の近くに住んでいるシアワセなコたちだけだけど。
 ビーチには飼い主と一緒に来るコもいるけれど、放し飼い派はひとりで遊びに来るコの方が多い。まるで、行きつけの飲み屋に行けばいつも誰か知った顔がいるように、ひとりで来ても、遊び友達を見つけて楽しそうに遊んでいるのだ。

 私はいつも思うのだが、彼らはいったい何をどんな風に考えているんだろう?
 「そろそろ四時だな。ぢゃ、ビーチでも行くとするか。今日は彼女来てるかなぁ」
 などと考えるんだろうか。きちんと面倒を見てくれる飼い主がいる場合は、犬は自分で考えなくても飼い主に従っていればいい。けれど、人間にほっておかれているコたちは、自分で考えて行動しなきゃいけないことが山ほどある筈だ。う〜む、一度ゆっくり聞いてみたいものだ。
 一方、飼い主と一緒に来るコたちは、ビーチカフェの芝生の上でゆったりとくつろいぢゃったりしちゃってる。カフェで飼われている犬も、人間に連れられてやって来るコには文句が言えないらしい。けれど、ひとりで来るコには、縄張り意識丸出しで威嚇しまくっている。保護者がいるかいないかって、一瞬で見分けるんだもの。なんだかすごい。

 犬同士で楽しそうに遊んでいる姿を見るのはいいもんだ。「愛されてる」って表情で、飼い主と一緒にビーチを散歩しているコを見るのもシアワセな気分になれる。カフェで大好きな人の足元に満足そうにうずくまる姿もまたかわいい。結局、なにをしているにしてもシアワセそうなワンコを見ると、自分もシアワセ気分になれるのが犬バカの特権らしい。
 あなたも犬バカ仲間なら、是非一度、夕方のビーチにいらっしゃいましな。癒されること請け合いだから。



*この記事は「H.I.S.バリフリーク2005年6号」に掲載されたものです。