〈29〉イ ワヤン カルジャ さん
何年もアートスクールやISI (インドネシア芸術大学)で教鞭をとっている方らしく、穏やかで説得力のある口調はさすがの素晴らしさ。午前中はデンパサールで忙しく学生の指導にあたり、午後には田園の広がる静かなプネスタナン村に戻り、制作に専念するという生活を送っています。何事もバランスが大事という彼の世界観は、デンパサールの喧噪とウブドのスタジオの平穏さの生活のバランスをうまく両立させていることからも垣間見ることができますね。
■プロフィール
1965年6月11日生まれ。出身地:ウブド プネスタナン村。10才の時画家の父からバリ絵画を3年間学ぶ。13才でバリ人画家 Ketut Sujana氏に師事。16才でデンパサールの美術学校へ入学。'85にウダヤナ大学の美術学部入学。初めてモダンアートを学ぶ。卒業後、ウブドのファインアートスクール等で教鞭をとる。'94にスイス人画家の友人の招待で、欧州へ研修旅行。'95に米国へ研修旅行。'97に米国で更なるアートの勉強を志し、妻子共に2年間留学。現在、精力的に制作を行なう傍ら、ISI (インドネシア芸術大学)の学務局長を務める。
■問い合わせ/連絡先
Santra Putra Art Studio
Penestanan Kaja, P.O.Box 35, Ubud
Tel : 977810 Fax : 977321
E-mail :
karja@wayankarja.com
WEB :
http:// www.wayankarja.com
「Western Australia」。
2枚1セットの大きな作品。
「Horizon」。
「Centered」。 朱赤から黄色の繊細な色合いがきれい。真ん中の線はバランスを表現している。
「Horizon」。
「Untitled」。 深いブルーの色と、その中に浮かび上がる円が幻想的。'04に「Blue of Karja」というエキジビションがウブドのガヤ・ギャラリーで開かれたが、その時は全て青色の絵が出展された。
「Water」。
「Inisiation」。
「Emptiness」。淡い色のミックスがとてもきれいだ。
ウブドのプネスタナン村にある自宅2階のアートスタジオ。1階はギャラリーになっている。「Santra Putra Guest House」内。
みわきち
:神話などをモチーフにした伝統絵画を学んできたワヤンさんは、高校生の時に印象派の画集を見て、自由な表現や発想に少しずつ影響を受けたそうです。バリ人としての精神をアートに表現しているのは昨今も変わらないのですが、表現方法が自己のスタイルに変わったことで、文化や国境を超えて人々に受け入れられているというのは素晴しいことですね。
つよし
:自国の文化から離れて米国で生活している時に、よりシンプルな表現をするようになり、余計な部分を削って心の深層に残った感覚を引き出してそれを描くという、そんなワヤンさんの絵画は、彼が彼であるエッセンスをピュアに表現しているような気がしました。描かれたメッセージは僕の心の奥深い部分に響いてきます。